最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)889 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士志方篤、同磯崎良誉、同溜池肇の上告理由第一点について。
しかし、記録に現われた本件訴訟の経過に徴すれば、上告人は、被上告人らの所
論主張事実を認めて争わないとした原判示を是認できるから、所論は採るを得ない。
同第二点について。
しかし、原判決並びに原判決の引用した第一審判決の所論判示(就中被告自身を
買受人とする趣旨において買取方を申入れたことが窺われる旨)は、その挙示の証
拠関係に照しこれを肯認できないことはないから、所論の違法を認めることはでき
ない。
同第三点について。
しかし、原判決の趣旨とするところは、被上告人の解約の意思表示は、借家法の
規定により無効であり、従つて、法定の更新により判示賃貸借は継続しているもの
との事実を上告人の利益において推定したものと解されるから、これを明らかに判
示しなかつたからといつて、原判決に影響を及ぼすべき法令違背があるとはいえな
い。
同第四点について。
しかし、Dは、原告(被控訴人、被上告人)らから昭和三元年一二月一三日原告
主張のような催告書の送達を受けたことは、被告(控訴人、上告人)の認めたとこ
ろであることは、原判決の引用した第一審判決の事実摘示に明記するところであつ
て、同判決理由に通知とあるのは、右の争ない送達をも含む趣旨と解するのを相当
とする。それ故、所論は採ることができない。
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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 下 飯 坂 潤 夫
裁判官 高 木 常 七
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